僕の逮捕体験記

私が実際に体験した逮捕〜勾留〜略式裁判〜示談までの体験談(脚色あり)を記します

逮捕② ─家宅捜索(#03)


家宅捜索 ─月曜早朝の来客

f:id:Harlotry-Arrest:20190526140526j:plain
 

#01を読んでいない方はこちらからどうぞ!

harlotry-arrest.hatenablog.com

 

 

ガサ入れ前日

家宅捜索はトントン拍子で進んでいった。

まずはスマホが取り上げられた。最悪だ。

次に財布の中身を漁られた。持っているすべてのクレジットカードを取り上げられた。

さらにPCを取り上げられた。

 

「持っているPCはこれだけか」一人の刑事さんが言う。家に置いてあるのはwindowsのノートPCで、Macbookも僕は持っているからそれを伝えることにした。

Macbookもあります」

「それはどこにあるんだ」

「職場にあります」

 

職場の昼休みの暇つぶし用にMacbookを時々持って行っていた。その日は持ち帰るのがめんどくさくて、職場に置きっ放しだった。

 

「どうします?」別の刑事が上司と思われる刑事に相談している。職場のPCも押収するかどうかを相談しているんだろう。

「そのPCには何が入っているんだ?」上司と思われる刑事が僕に聞いてきた。

「個人的なファイルとか、、仕事関係の書類は入っていません」

木下紗奈さん関係のものは入っているか?

「いえ、ないです」

「そうか、ならいいか」

そんな適当な質問でPCを押収しなくていいのか。と僕は思った。

あとで考えてみたら捜索差押え許可状には僕の自宅を捜索して差し押さえることの許可しかない。今から職場のガサ状を裁判所に発行してもらうのがめんどくさかったんだろう。警察はわりと適当だ。

 

そのあとも、USBメモリ、一眼レフのSDカードなどが取り上げられた。

 

取り上げられている最中、刑事の一人が僕に世間話をしきりに振ってきた。

なんでこんな時に、、って思ったがあとで調べてみるとよくあることらしい。

世間話を振ってきた刑事は、この後の取り調べの担当刑事だった。

 

罪を認めた場合、取り調べは優しいものになる。

刑事は容疑者と仲良くなることで、警察として有利になるような調書を作成することができるそうだ。

ちなみに、罪を認めていないとこうはいかないらしい。みなさんがイメージする厳しい取り調べになる。

 

その後、差押えられたものを一つ一つ僕が指差している様子を写真にとられた。

詳しく知らないが、差押えの手続きに必要なのだろう。

 

結局、差押えが終わったのは1.5時間後、朝の6:30に警察がきて8:00くらいに終わった。

 

「とりあえずこれから埼玉警察署に行くから」そう言われて事の重大さにようやく気づき始めた。

親に連絡が行くのだろうか、職場に連絡は行くのだろうか。そもそも今日は出勤だ、休みたいって会社に連絡を入れなくちゃ、、、。

「会社に休みの連絡を入れてもいいですか」僕は刑事さんに聞いてみた。

この申し出はすんなり許可された。僕は体調不良のため休む旨をメールした。

 

「あと、着替えていいですか?」僕はスーツを着ていた。この先しばらく帰れないかもしれないことを考えると、私服に着替えたかった。

この申し出もすんなり許可された。僕は刑事が見ている前で着替えをした。

 

「じゃあ行こうか。ブレーカーとかは落とした?」刑事が聞いてきた。

ブレーカーを落とす必要があるほど家に帰れないのか、、、と僕は絶望した。

 

そして僕は刑事の付き添いの元、家の近くにあるワンボックスカーに乗り込んだ。

ちなみにまだ手錠はつけられていない。

「手錠はつけないんですか」

「そう言うのは署で話すから」

と言われた。